「夕日の茶旗,犬」

この日記は読まない方が良いです。
















あいつはさすらいの 茶旗

とどまることなく 道を行く


行く街々を 幾つ抜けただろう


亡命のようにすぐ街を去る

夕日に 靡く 毛が揺れる

とどまることなく走り抜け

また道を行く

あいつは あいつは 四ツ脚の茶旗

夕日に染まる毛皮が揺れている

明日はどこに行くのだろう

あいつの行く先に決まりなどない



あいつは孤高の 野良犬


幾つもの戦を くぐり抜けてきたんだ


あいつの牙は 骨を砕き喰うためにある

行く行く街の骨が あいつを呼びたてる


道草を喰う暇ない茶旗よ
走れ 走れ どこまでも

とどまることなく

あいつは あいつは 勇敢な野良犬

夕日に染まる毛皮が揺れて靡く

明日はどこに行くのだろう

あいつの行く先に決まりなどない



夕日を 夕日を 強く愛する

あいつはさすらいの 茶旗

人々に笑顔を 道には縄張りを

夕日には心をささげている


あいつは あいつは夕日の使徒

とどまることなく 走り続ける

走れ 走れ どこまでも

とどまることなく

明日も夕日を見るために

あいつはさすらいの 茶旗




詩です。
by darknessheart